ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU 第24・25話

問題のカバ話。


グダグダと妄言を垂れ流す前に
25話の神作画っぷりを手放しで賞賛しておきましょうかね、
時間帯変更以降はコンスタントに作画のいい話が続いていましたが
女性キャラの可愛さとロボの見てくれの格好良さに関しては
今までの話の中でもこの25話がトップと言ってしまって差し支えないでしょう。


神作画+レベッカ、非常においしゅうございました!
再登場希望w


バリキングの初バトルシーン、非常にかっこようございました!
もうちょっとコンテが派手に動いていたらなお良かったんですが



で、お話の内容・シナリオ面に関しての妄言ですが。


ピンクのカバが大空魔竜艦内で大量に発生するという
荒唐無稽極まりない内容だったので、
混乱された方も結構いらっしゃるのではなかろうか。
つーか自分がそうだったのですが。


とはいえ、物語の舞台である「異世界」ダリウスの
世界観・世界設定がガチガチに固められていないお陰もあって、
こういった破天荒な現象を許容する余裕・アソビは
意外にも結構あったりするんですよね、この作品。
加えて、戦争という極限状況が生み出す幻覚、
というもっともらしい理屈もついている。
そういった事を踏まえて考えるのなら、
ガイキングLOD」におけるリミテーションシンドローム
充分「有り」の範囲内、と言っていいでしょう。


で、スタッフロールを見て有る意味納得、
今エピソードの担当はあの井上敏樹氏とのことで。
確かにあの人ならこんな賛否両論真っ二つに分かれそうなシナリオをいかにも書きそうだわな。


過去の「響鬼」における「大蛇現象」でも似た様な事を書いた様に記憶していますが、
下手をすると今までの視聴者が拒否反応を起こしかねない様な新しい事柄にも
噛み砕けばある程度は納得の行く理由がきちんと用意されている辺り
この辺は流石ベテランシナリオライター
最低限通さなければならない理屈とスジはしっかり通ってます。



という訳で、「リミテーションシンドローム」は自分の中では「有り」。
じゃあこのおはなしが面白かったのか?
というと残念ながらそうではなかったんだよな。


2週かけてこの破天荒な状況を演出しておきながら、
それが「アイドル大会を開催する理由」
以上のギミックとして作用していない、と感じたのがその原因。
アイドル大会やりたいだけならここまでする必要なかったよね。
この荒唐無稽さがラストのマクロス的演出+大張作画で
カタルシスに昇華されたか、というと別段そうでも無かったし。
レベッカもいいキャラではあるんだけど、
物語に登場する必然性があったか?というとちと疑問。


頭空っぽにしてこのハチャメチャっぷりを楽しむのが
このエピソードの適切な視聴方法だとは思うのですが、
ディック・プロイス子登場以来
本筋に関係無い話がかなり長く続いたせいもあって
この2話のお陰で物語の停滞・間延び感が
自分の中で更に強調されてしまったのもかなーり痛かった。
放送するタイミングも悪かったな。


ストレスでやる気が出ない→アイドルコンテスト→ヒロインの歌で復活→バトルで鬱憤晴らし
という骨組みそのものは全然悪くないんだけれども、
少なくとも2週もかけてやるような話ではなかったんじゃないかなぁ。
これが1週1話完結のお話だったなら
自分の中での印象も随分いい方に変わっていただろうと思うだけに
非常に惜しいエピソードではありました。