週刊少年ジャンプ 第23号・第24号感想

ミスフル(完)、エムゼロ(新)、トラブル、ワンピ、ネウロ、もて王


2号まとめての感想。
デスノは思いの他長文になっているので
後日改めて記載する予定です。



Mr.FULLSWING(完結)
自分の中のこの漫画のピークは子津が公式戦で燕を投げた所までなのですが、
ええ、最近のアイシルの雪光といい、自分はこういう展開大好きですとも。


そんな彼に周囲は
「自分よりも今まで地道に努力を続けてきて、
そんな姿に部員達は付いてゆくのだろうから自分よりも主将に相応しいのは君ですよ」
というそれとらしい理由ではなく
ただ「幼馴染の相方の世話以外に手は回らない」
というしょーもない理由で主将を任された事に
果たしてどんな本音を抱いているのか非常に気になる今日この頃。
正投手も変わらず犬なんでしょうし、いや中継ぎも超大事ですけどね。


甲子園地区予選準決勝敗退以降は
あからさまな人気取りのオールスターに走ってしまい、
甲子園がないがしろにされてしまった様な感じで
あまり好きではなかったのですが、
それでも天下のジャンプで週刊連載5年というのは
誉め称えるべき偉業だと個人的には思います。
5年間お疲れ様でした。




エム×ゼロ
フィクション、特に少年漫画における主人公は
いかに周囲との違いを浮き彫りにした上で
「コイツは他の奴らとは違う」と思わせる事ができるか
(そしてそれをそのキャラの魅力として描ききる事ができるか)
が作劇上重要になってくる、と自分は捉えています。


大多数の作品では主人公の持つ有能さ
(才能、身体能力、特殊能力、エトセトラエトセトラ。)
でこの特異性・異質さを演出する傾向が
多く見られるのではないでしょうか。


しかしこの作品、
「主人公以外の登場人物が全員魔法使いであるが、
主人公は魔法を使えないオチコボレ。
主人公が「無能」である事が彼の持つ特異性」
と真逆のアプローチをしている。


これだけでも充分新鮮味のある作品になりそうなものなのに
加えて作中では
「主人公が物凄く強い魔法使いで、
彼がすさまじく「有能」である事が彼の持つ特異性」
と登場人物達が読者とは正反対の認識・誤解
をしている点が非常に面白い。
(つまり大多数の作品における一般的な主人公に読者が持つ感情を
この漫画の登場人物達だけがこの漫画の主人公に抱いている)


少し視点を変えると、全く違うモノの見方ができる上に、
どちらの視点に立っても様々な物語の広がりが期待できる。
この辺の両面性に、「ウマイなあ」と自分を唸らせてくれる理由があるのだと思います。




To LOVEる
少年漫画ギリギリのお色気で体を張って頑張るどのヒロイン達よりも、
思わせぶりなシリアス調の演出で格好よく登場したにも関わらず
その実完全なギャグキャラでへたれーである事が発覚した
(怪しい格好で警察に職務質問された上に「電車キター!」ですよw)
クリードザスティンのが好きになりましたw
こいつはいいキャラしてるわw




●ワンピース
・いいのかこんなんで
スパンダムのうっかりでバスターコール発動。
青キジクラスの中将が今の海軍にも居るならば
それなりに脅威にもなり得るのでしょうが、
軍隊一つ吹き飛ぶ爆弾の爆発を
密着して受けた人間がピンピンしてる様な世界観だからなあ。
ギャグ調の展開もあって、イマイチ緊迫感を感じません。


大多数の人間を生かすために
ごく少数の人間を殺すのも正義であるという思想も
ひとつの正義としては悪くないと思うんですが、
その「ごく少数」に自分を含める意思が欠片も無い点が
スパンダムを魅力の欠片も無い屑足らしめる由縁。


こうなると、過去編で同じ様なスタンスを見せた赤イヌが
同じ様な状況に置かれたとき
「ごく少数」に自分を含める覚悟があるか否かで
随分赤イヌ(ひいては海軍)に対する印象が変わってくるのではなかろうか。



・ナミ巨大化
…なんだこのタイトルは。
ひょっとしてナミが能力者になったりすんの?
と第一印象ではどうにもいいイメージが浮かばなかった
24号のサブタイトルですが、
まさかカリファの天然ボケ+蜃気楼テンポ+モンスターチョッパー
の合わせ技で最後のオチ「巨大化」に繋がるとは予想外。
これは本当にいい意味で期待を裏切られました。




魔人探偵脳噛ネウロ
ネウロが弥子をいたぶる理由が発覚、
その理由とは
「人間を窮地に追い込むと驚異的に成長するから」。


云わば主人と奴隷の関係。
サドとマゾ。
調教ですよ調教。
それなんてエr(ry




太臓もて王サーガ
大亜門、お前って奴はどこまで…!
パロ・スペシャルふたたび!
この漫画の凄い所は、怒涛のパロネタラッシュが
ちぐはぐせずに一つの流れにまとまっていて、
それでいてきちんとお話が成立している点。
やや違和感を感じるネタも、
そもそもパロディ元のネタ自体が不自然な流れであったことや、
さらには悠の邪眼による幻、というオチにする事で、
その不自然さにもしっかりと理由付けがされている。


そのネタの対する登場人物の突っ込みが、
そのままパロディ元のネタに対する突っ込みそのものである事
(読者が元の漫画を読んだ際に突っ込んだシーンで同じ突込みを入れてくれる)
もニクい上に笑える構成ですね。


照明落下→優勝したもんねー!
一連の流れは何度見ても秀逸すぎますってw



・ラブコメとしてのもて王
設定だけをみるならば最近始まった2作品のどれよりも
この漫画はよっぽどラブコメをしているとも見ることができるんだけど…
まあこの絵とこの内容だからなw


それにしても矢射子会長は典型的なツンデレさんですねぇ。
宏海と会う為に化粧するとこなんか普通に可愛い。
それが「いつかのエウレカ」になっちゃう点なんかはこの漫画ならではですけどw
そりゃ宏海もレントンべジータも恐怖のあまり涙を流すわw



・以下、24号のネタに対するツッコミ
○私は何故かテニスを始めたくなりました
一応自分は中学時代テニス部に所属してはいましたが
一人ダブルスやオーラを出す様なプレイヤーがいたり
オーラ照明が落下したり棄権者が続出などなど、
漫画を読んだら思わずテニスを体験したくなる様な愉快な事態には
ついぞお目にかかる事が出来ませんでした。


○翠さんは愉快だな♥
日本国民なら知らない人間は居ないであろうサザエさん
人体切断なんてブラックなネタと掛け合わせるセンスに脱帽w


○アンノドロドーラ!
巨神兵のデザインがかの庵野監督である事に掛けたネタですかね。
しかし下ネタ丸出しな外見に似合わず、精子はかなりの常識人のようで。
翠に対する冷静でまともな突っ込みの数々に思わず吹いたw


○ナーウ!
矢射子の「ナーウ!」の元ネタは
以前ももて王でネタになったカッパーフィールドでしょうが、
単なる二番煎じにならず
前回同様の被害にあった宏海に
「だまされてやりたいのはやまやまだが!」と突っ込ませることで
以前の展開を踏まえた新しいギャグになっている点は見事。



とにかくここ2週のもて王は神懸かった面白さだと個人的に思ってますw
とても公衆の面前で立ち読みできるような内容ではないw