漫画版舞-乙HiME 第36・37話感想

在処紅
新たなる強敵に対応するため、在処は毎年夏になると、
体を鍛えなおし
紅という特殊な強化形態へと変身する。


というつまらんネタが思い浮かんだ先・今週の漫画版舞乙



●「私を弄んで散々苦しめた男みたい―!」
第一声がこれかよw
TATE、お前は一体何をしたんだw
気のある素振りをみせておきながら
最終的にTATEが別の女とくっついちゃって振られてしまった、
とか無難なセンで考えるならそんな感じかな?
左腕の傷は前作漫画版楯のモノを彷彿とさせますが、
果たして(HiMEも含め)本当に同一人物なのかどうか。



●世界は滅ぶ運命
前作漫画版における真白理事長が
メイドインへブンなチャイルドで垣間見せた
未来の地球を連想してしまうおことばですが、
ひょっとすると前作漫画版の遥か未来の物語というのも
ありえない話では無いのかもしれないな。


しかしMAIとその過去に関して掘り下げる気マンマンの様ですねぇ。
前作同様全五巻と考えてSuperHも収録するなら
もう物語の尺は殆ど無いだろうに大丈夫なんだろうか。
やらなければならない事が多くなりすぎた結果、
終盤が駆け足+薄っぺらにならない事を祈るばかりです。



●真の王
今回のこの描写で
マシロくんと真白姫が瓜二つなのは双子だから、
真の王位継承者はマシロくんだった」
という仮説(というか妄想)が真実味を増したと思う。
真の王に付けられる名前が「マシロ」であると考えるなら、
この後に及んでも、レナのマシロくんに対する呼び名が「マシロ様」
である理屈も一応は説明が付くだろうし。
以前の「あの方」発言といい、しかも今回はいまわの際なのに
実の息子を敬称で呼ぶとは少々考えにくいですしね。



●アリカ最強フォーム(仮)
青玉(サファイア)と紅玉(ルビー)は
構成する元素の違いはあれど
色違いの同じ宝石という見方をする事もあるらしく
(どちらもコランダムという鉱石の異なる名称なんですって)、
今回の新ローブはそれに掛けたモノでしょうかね。


いきなり+唐突なパワーアップイベントとはいえ
GEMに宝石の名前を冠している設定を
今回で活かした考えるならばコレも充分アリでしょう。


アリカとの激突でヒビの入ったMAIのHiMEマークも興味深いコマ。
今後の展開にこれが何らかの影響を及ぼすのは間違いなさそう。



だーかーら、ハイネだって・・おかあさーん!
コレを目にして以来、
もうコレ系統の演出はギャグにしか見えません。
こういうシーンをまともな目で見る事が出来なくなってしまった自分が悲しい。










…で、恒例の愚痴。


先のNATSUKI登場で自分がオオヨロコビしたのは
前作漫画版の読者であった事も間違いないけれど、
「敵との絶望的な戦力差、
それを現在提示されている要素だけでどうやって覆すのか?」
という点に期待していた事が理由としては最も大きかったんです。


しかしNATSUKIがやってることは
マテリアライズも出来ない一介の人間と漫才してじゃれあってるだけ。
高次物質化能力者が生身の人間とタイマンで互角、
しかもデュランは一般兵器で沈黙する程度の実力しかない。


前作漫画版を彷彿とさせる数々の描写
=こりゃ実力もそれに近い位あるんじゃないの?
と誤解しかねない、つーか俺はした演出をしておきながらこの始末。
NATSUKIが余裕ぶっこいてるだけ、とも取れますが
MAI登場までで培ってきたクライマックスならではの緊迫感が台無しですよ。
正直萎えた。


こんな事ならNATSUKIに割いた尺をMAI一人に使ってくれた方が、
いやもっと主要キャラを掘り下げてくれた方が
物語としてはプラスに働いたんじゃないかと思うことしきりです。



だいたいね、人が死ねばいいってもんじゃないのよッ!
ニナとエロスのあまりにもあまり過ぎるあの死に様は何だ、
まああの描写で本当に死んだとは思いませんが(実際生きてたし)。


36話ラストのアリカ復活を劇的に演出したかった、
仮に人が死ぬ時はあっさり死ぬ事を描きたかった、
そこからマシロくんの無力さを責める事がやりたかったとしても
描写があまりにも淡白すぎてどうにも陳腐な感が否めなかった。


自分の持つ力(権力・オトメ)が何もかも他人にすがったものであった事を
マシロくんに認識させた上で
その力を奪ってどん底に叩き落し、
そこから己の立脚点
(「皆を護りたい」という信念は自分自身のものである事)
を見つめ直させたのちに復活するという
非常にオイシイイベントなんだから
この作品を主人公の成長物語と見ている自分としては
この辺りももうちょっと丁寧に料理して欲しかったんですけどねえ。



レナが真祖になってしまった事でナツキ学園長の覚悟も見事にパアだし、
つうか抜け道て何だよ、「通路は塞いだ、もう後戻りは出来ない」って何だったんだよ、
そもそも霊廟がただっぴろい敷地にある訳だから
一つの通路を塞ぐという行為にどれだけの意味があったんだろう、


とそこまで考えて
「ナツキ達が霊廟に到達するまで少しでも追っ手の数を減らす」
「無力化したオトメと要人の立て篭もる地下に
ロイヤルハウンドが侵攻するまでの時間を稼ぐため」
と思い至り、まあそれならばスジは通っているかな。



先週感想をスルーした理由は
内容が愚痴オンリーになるのが嫌だったから。
愚痴になると途端に饒舌になるのは自分の悪い癖です。
直さねば直さねばと思ってはいるんですけど…