GUN×SWORD-ガン×ソード- 最終話「タキシードは明日に舞う」


ボロボロのロボットというのは、どうしてこうも男心をくすぐるものなのか!


痛快娯楽復讐劇の看板に偽り無し。いいもん見させて貰いました



●マザー
 プリズンプラネットデストロイヤーのエネルギーを利用して歴史を改変する。
なぜここまでの技術力をもった母星(おそらく地球)が滅んでしまったのか?
なぜその力を使わず滅亡の歴史を改竄しなかったのか?
プリズンプラネットデストロイヤーという物騒な兵器が存在しているのはなぜ?
カギ爪の過去といい、割と重要な要素・謎にも思えるのですが、
結局本編では触れられませんでした。
CMで紹介されたドラマCDとやらで真相は明らかになるのだろうか?



キチガイVSバカ
 とはいえ、そんな疑問を吹き飛ばしてくれるダン対バースデー戦。
物語の本筋(この作品の場合はヴァンの復讐劇)に関係無い要素を切り捨てて、
爽快感を重視する構成はターンエーやキングゲイナーに通じるものがあるかなぁ。
懲りすぎた設定に足を引っ張られるよりはマシですものね。
 
 「キミはつまりバカなんだ!」
  な  に  を  い  ま  さ  ら  !
しかしバカバカうるせーなwカギ爪一味も傍から見ればバカ揃いだ。
ドキドキワクワクを感じるロボットバトルを見るのはなかなか久し振りでした。



●宗教にハマッた親族の説得は大変だろうなぁ(他人事)
 死んだ人間は戻ってこない、自分から恋人の死まで奪うのか、
というヴァンらしい回答も大好きですけど、ヴァンの場合
バカであることを強調されてややお茶を濁された感じが強かったかな。
 
 物語の語り部、という以外の立ち位置が見えてこなかったウェンディですが、
カギ爪の思想を否定するという重要な役割を担わされた今回。
結局は持てるものならではの意見だし、子供の戯言に聞こえなくもないけれど
これまでの25話の積み重ねがウェンディの発言に説得力を持たせている。
だからこの主張が絶対正しいんだ、という考えには流石になれませんが。



●てめーは俺を怒らせた
 隠された才能、土壇場の覚醒。
ありきたりではあるけど嫌味はあまり感じなかった。
主題歌の力は偉大だなぁ。勢いと演出の勝利。
 
 流体を固体化させて攻撃しているんだろうけど、断空光牙剣だよこれ。
前回のVの字斬りといい今回のエルドラソウルとの合体攻撃といい、
スパロボに参戦する準備は万端ですね。
つーかマジで出てくださいおねがいします
 
 ヴァンがカギ爪の男に制裁を加える一連の描写は
一瞬鉤爪だけ斬って満足したのかと思ったけれど、全然そんな事は無く。
情けも容赦も皆無で、逆にある意味すがすがしかった。



●えー、エルドラソウルのヘルアンドヘヴンはー?
 終盤おいしいキャラに成長したラングレン兄弟ですが、
結局エルドラチームとプリシラカルメンの存在意義は無いも同然でしたとさ。
でもエルドラは燃えるし、プリシラの作画は流石キムタカだし、
最後に素直になれたカルメンは可愛かったし、まぁよしかな。
 
 しかしカイジ、美味しい所持っていきすぎw



●銃剣
 タイトルを体現した武器の所有者であるミハエル。
サウダーデは和田さんどころかラスボスの前座で捨て駒
本人はヴァンにボコボコにやられ妹の主張にまともな反論もできず、
ファサリナと共に不条理な最後を遂げる。
 
 最後まで自分の信念を貫いて死んだ、と言えば聞こえはいいけれど、
カギ爪の思想に染まるまでの要素が何一つ明らかにされていないので
彼の行動理念にまるで共感できなかったのがちと残念。
 
 ウェンディの銃といい、使い道をもうちょっと捻って欲しかったなぁというのが正直な所。
 



 カメオ、でかすぎwww
 
 最初はヨロイの存在意義をあまり見出せなかったけど、
後半からは本当に良質なロボットアニメでした。
自分の中では今期一番の出来。面白かった!